さまざまな経験が、将来を考えるきっかけになりますように
Living in Peaceは、貧困の削減という目標を掲げて、海外のマイクロファイナンスへの支援活動と国内の教育プロジェクトの2本柱で活動しているNPO法人です。メンバーは全員、本業とは別にパートタイムで活動に参加し、仕事をしながら社会を変えることに挑戦しています。
2009年から始めた教育プロジェクトでは、児童養護施設の子どもたちを応援しています。応援先として、ご縁がありご紹介されたのが筑波愛児園でした。現在の活動内容は、寄付募集と、メンバーと筑波愛児園の中高生との交流会です。寄付募集では、月々継続型の寄付プログラムを立ち上げ、カード決済で月々1000円から募金ができるようにしました。集まった募金は、施設の建て替え費用に充てられます。
交流会は、中高生を対象に、月に1度、つくばと東京で交互に継続的に開催しています。これまでに、アカデミーヒルズの見学会やインド料理教室、スポーツ大会などを行いました。こうした経験が、子どもたちが将来の夢を見つけ、進路を考えるための一助となればいいと考えています。
Living in Peace Webサイト
http://www.living-in-peace.org/
やりたいことにチャレンジできる機会と環境作りを応援
UBSでは、2007年から企業責任・コミュニティ活動の一環として筑波愛児園のご支援を始めました。ある程度支援が充実している都内の児童養護施設に比べ、筑波愛児園は同じく都内の児童を受け入れても距離的な問題もあり支援が届きにくいこと、また、老朽化した施設の建て直しが必要とされているという2つの大きな課題がありました。
まずは、施設の新築移転費の目処を立てるために、UBSそして社員から寄付を募りました。さらに、金融機関が協働で開催するファンドレイジングイベント「FITチャリティ・ラン」※をはじめ、さまざまなファンドレイジングの機会を提供しました。
また、社員と子どもたちが継続的に交流する機会を設けて、UBSオフィスツアーや社員とのイベントに子どもたちをご招待したり、社員が筑波愛児園に出向き、PCのご寄付やメンテナンス、子どもたちの住環境改善のお手伝い、多文化体験のイベント開催などを通年で実施しています。毎年クリスマス時期に行う「サンタクロース・プロジェクト」では、子どもたちに描いてもらった絵を社員が選んでスポンサーとなり、子どもたちが希望するものをプレゼントしています。社員の寄付には、UBSマッチング寄付制度によりその同額が寄付されます。社員と子どもたちはクリスマスカードのやり取りを通じて交流を深め、毎年同じ子どもを支援する社員もいて、その成長ぶりを楽しみにしています。
また、2009年からは子どもたちがやりたいことにチャレンジする機会や環境を持てるような支援も検討してきました。児童養護施設の高等教育進学率は全国平均と比較しても相当に低く、さらに筑波愛児園は施設という制約はもとより立地上、利用可能なサービスや情報も限定されており、何かにチャレンジする機会を持ち、子どもたちの能力を十分に伸ばしていくことが難しい環境にあります。
塾や習い事にもなかなか気軽に通うことができないため、サッカーや水泳教室など、子どもたちの発達に資する支援を継続しています。今後はITや語学、ビジネススキルなど社員のもつ専門性や能力を生かし、筑波愛児園の職員の方々や組織の基盤強化を図るといった機会を提供するなど、UBSの持つさまざまなリソースを活用した包括的なご支援に拡げていければと考えています。
筑波愛児園の職員の方々は本当に意識が高く、常に子どもたちにとっての最善を真剣に考え、取り組まれている方々ばかりです。我々企業と児童養護施設はその社会的役割やカルチャーは異なりますが、職員の方々は組織構築や運営などについて、ビジネスの良い部分を吸収しようと努力され、それが施設の運営にも徐々に反映されているのではないかと感じます。
最後に、社員の地域コミュニティ支援への意識が高まっていることもうれしく思っています。この5年間で、社会的課題を知り、共感し、そして自発的にその課題解決に向けて行動する社員ボランティアが増えるなど、明らかな変化が見られました。これからも、社会の一員として、社員が社会的課題を解決するお手伝いをし、筑波愛児園さんをはじめ、地域の非営利組織とのパートナーシップを強めていきたいと考えています。
※FITチャリティ・ラン http://fitforcharity.org/ja/
UBS証券株式会社 Webサイト http://japan1.ubs.com/about/csr/community.html
(UBSは日本においてUBS証券株式会社、UBS銀行東京支店、UBSグローバル・アセット・マネジメント株式会社の3法人で事業を行っています)
学習支援を通して子どもたちの成長の種を育てたい
筑波大学社会福祉研究会は、児童福祉施設や知的障害者福祉施設、高齢者福祉施設などでボランティア活動を行うサークルです。8つのグループに分かれて各施設で活動しており、愛児園グループはそのうちの一つです。
メンバーは40名ほどで、週2回、活動日を分け様々な年齢の子どもを対象に学習支援をしています。毎回の活動後は反省会を行っており、学生同士で次に生かせる点がないかなどを話し合っています。原則として、一人の学生が4年間を通じて同じ子どもを一対一で担当していて、子どもたちの成績向上をはじめとして学習面・生活面でのあらゆる相談に乗り、一人ひとりの子どもにあった活動を心がけています。また、毎週末に行われる「遊ぶ会」や行事などで子どもたちと触れ合う機会もあり、家庭教師の先生というよりも、勉強を教えに来てくれるお兄さん、お姉さんのような存在を目指しています。
私たちは子どもたちとの触れ合いを通して、新たな発見をし、喜びを感じています。そのような子どもたちとの関係性の中で得られた「学び」、そして、職員の皆さんや他の応援者の皆さんとの交流の中から得られた「経験」は、とても貴重な財産だと思います。活動は卒業までの期間限定ではありますが、子どもたちにとって少しでも良い思い出ができ、成長の糧となっていくことを願っています。
筑波大学 社会福祉研究会 Webサイト http://www.stb.tsukuba.ac.jp/~syahuku/
地域の住民として、子ども達を一緒に見守っていきたい
私達の子どもの通う学校に筑波愛児園の児童が在籍しており、また地域の育成会に筑波愛児園の児童が加入していたため愛児園の子ども達と接する機会が多くなりました。
現在は約10名の児童が育成会に加入し一緒に活動しております。
育成会では廃品回収や夏祭り、親子レクレーションなど色々な行事がありますが、愛児園の子ども達や職員さんはいつも積極的に参加してくれるので、とても感謝しています。
愛児園の子ども達は、集団生活における上下関係のもと、上の子が下の子の面倒をしっかりと見ており、感心させられます。また、みんな仲良くしているので、周りの子ども達にもとても良い影響を与えてくれているのではないかと思います。
自分自身、同じ年頃の子どもを持つ親として、愛児園の子ども達を見ていて感心することがたくさんあります。愛児園の子ども達との交流を通して、地域全体が成長して行けるものと思いますので、これからも一緒に見守っていきたいと思います。
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