児童養護施設では、以下のようなさまざまな課題を抱えています。
職員配置が十分ではありません
児童養護施設は、慢性的な職員配置不足で、子どもたち個々のニーズに応えることができない状態です。そして、過重労働、低待遇により、心身ともに疲弊し、バーンアウト(燃え尽き症候群)、精神疾患を生じてしまう職員もいます。
ケアの難しさ・ニーズの多様化
児童養護施設に入所する子どもたち一人ひとりに十分なケアをすることが難しく、また、子どもたちのニーズが多様化していることにより、施設職員や専門家による専門的なケアが求められています。
自立支援に限界があります
子どもたちは高校を卒業すると施設を出て一人暮らしを始めます。その後の進路保障と経済的な課題は、子どもたちにとって簡単に乗り越えることができないものです。施設で自立支援の指導は行いますが、アフターケアを十分に担い切ることができないというもどかしさがあります。
のびのびと育つための生活環境が行き渡っていません
子どもたちがのびのびと育つためには、家庭的な機能を取り入れた養護環境が必要です。しかしながら、現状では大舍制(一つの建物に20人以上の子どもが住む)の施設が64.9%※を占め、家庭的な雰囲気の中で暮らすことができていません。小舍制に改築するための土地取得や建築費用を捻出することが難しく、また、個々の生活保障も十分とは言えません。
※平成17年4月全国児童養護施設協議会調べ
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