新年度 施設長挨拶
平素より当園の運営につきましてはご理解とご協力を賜り、深く感謝申し上げます。日ごとに春の暖かな日差しを受け、新たなスタートに向けて心躍る今日この頃ですが、時折厳しい寒さも感じられ本格的な春の訪れまではもう一歩といったところでしょうか。
さて児童養護施設は、虐待や保護者の疾病、経済的な事情等々により環境上養護を要する児童を受け入れ、その後もアフターケアとして支援を続けていきます。そして入所した子ども達や保護者等と退所後も恒久的に関係を継続し、アフターケアに取り組んでおります。また一定期間を過ぎた後も個々の状況に応じてその人生に寄り添い、喜びや悲しみなどを共有していくことがあります。卒園した子ども達やご家族から「今度、結婚するんだ!」、「子どもが生まれるんだよ!」等々、その様な知らせは非常に嬉しいものです。
先般、児童養護施設の施設長が卒園生に危害を加えられ亡くなられるという、大変痛ましい事件が起こりました。亡くなられました施設長に対し謹んで哀悼の意を表します。
これまでの過程で深く傷つけられた子ども達、将来の夢や希望を抱くことのできない子ども達、そういった子ども達のぶつけ様のない怒りや恐れ、心の回復には、非常に多くの時間を要します。入所中のみならず退所後も、私たちは子ども達とその家族に寄り添い続けていくことで安心感・安全感を醸成し、心の故郷でありたいと願っております。
この春、当園では3名が大学進学し、1名が就職しました。私たちは変わらぬ想いで支援を続け、寄り添い続けていきたいと考えております。これまでの間に関わってくださった皆様方も、引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。
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